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カメラレンズのカビの原因・種類・見分け方・除去と予防方法

2025.11.13 宇野真史

カメラを長く使っていると、ある日ふとレンズを覗いたときに白い筋や点が見えることがあります。これがいわゆる「レンズカビ」です。
カメラレンズにカビが生えると画質に影響するだけでなく、放置すれば修理が難しくなり、場合によってはレンズを廃棄するしかなくなります。

本記事では、レンズカビの原因、種類と見分け方、発生したときの除去方法、そして予防策までを網羅的に解説します。これを読めば、カメラ愛好家にとって大切なレンズを長く守るための知識が身につきます。

レンズカビとは

レンズカビとは、カメラレンズの内部や表面に発生する真菌のことです。カビの胞子は空気中に常に存在しており、湿度や温度、暗所などの条件が揃うと繁殖します。特にレンズ内部は密閉構造である一方、完全に外気を遮断しているわけではなく、長期保管中にも空気や湿気が出入りします。その結果、条件がそろえば内部でカビが発生するのです。

レンズカビが発生する原因

レンズカビの発生には主に次の3つの条件が関与します。

高湿度環境

湿度が60%を超えるとカビは急激に繁殖します。梅雨時期や湿気の多い地域、押し入れやクローゼットの中などは特に危険です。

温度

20〜30度程度の常温でもカビは活動できますが、高温多湿の環境ではそのスピードが増します。

栄養源

レンズ表面の皮脂、ほこり、花粉、微細な有機物がカビの栄養となります。撮影時に付着した汚れや指紋も繁殖の原因になります。

レンズカビの影響

カビがレンズに発生すると、撮影画像に以下のような影響が出ます。

  • 画面全体のコントラスト低下
  • 白っぽいもやがかかった描写
  • 光源周囲にフレアやゴーストが発生
  • ピントのキレが悪くなる
  • 色再現性の低下

特に逆光撮影や夜景などではカビの影響が顕著になります。初期のうちは写真への影響が小さい場合もありますが、進行すると取り返しがつかなくなります。

レンズカビの種類と見分け方

糸状カビ

白や灰色の細い糸のような筋が伸びているタイプです。蜘蛛の巣のように広がりやすく、進行するとコーティングを侵します。斜めからライトを当てると筋が浮かび上がります。

点状カビ

黒や白の小さな点が散らばるタイプです。比較的初期段階で発見されることが多く、早期なら除去しやすいです。逆光で覗くと小さな影が見えます。

もや状カビ

レンズ全体が白く霞んだように見えるタイプです。光を通すと全体が白っぽく光り、画質への影響が大きくなります。内部に広範囲で広がるため、分解清掃が必要です。

根カビ(エッチングカビ)

カビがコーティングやガラスに食い込み、跡が残った状態です。見た目は染みや模様のようで、清掃しても消えません。進行すると修理不能になることもあります。

確認方法

レンズカビの有無を確認するには、以下の手順が有効です。

1. 明るいLEDライトを用意する
2. レンズを開放絞りにして覗き込む
3. ライトを斜めから当てて回しながら観察する
4. 白い筋や点、もや、模様が見えたらカビの可能性あり

レンズカビの除去方法

自分でできる範囲

外側に付着した軽度のカビは、ブロアーでホコリを飛ばし、レンズクリーニング液と専用クロスで拭き取ります。また、短時間の紫外線照射(日光浴)でカビの繁殖を抑えることもできます。ただし長時間の直射日光は部品を劣化させるので注意が必要です。

専門業者に依頼する場合

内部のカビや広がったカビは、分解清掃が必要です。自分で分解すると部品を破損するリスクが高いため、メーカーや専門修理業者に依頼します。

費用の目安

  • 単焦点レンズ:8,000〜15,000円
  • ズームレンズ:15,000〜25,000円
  • 特殊レンズ:30,000円以上

納期は通常1〜3週間程度で、状態によってはもっと長くなることもあります。

レンズカビの予防策

湿度管理

防湿庫やドライボックスを使用し、湿度を40〜50%に保ちます。シリカゲルや乾燥剤を活用するのも有効です。

保管環境の見直し

押し入れやクローゼットなど湿気がこもる場所は避け、風通しの良い場所に保管します。カメラバッグに入れっぱなしにするのも避けましょう。

定期的な使用

長期間使わないと内部の空気が滞留し、湿気がこもります。月に数回は取り出して撮影し、内部の空気を入れ替えます。

カビが生えたレンズの中古価値

カビのあるレンズは中古市場で大きく価値が下がります。軽度で清掃可能な場合は6〜8割程度の価格で売れることもありますが、根カビや広範囲のカビはジャンク扱いになり、数千円程度まで価値が下がることがあります。

まとめ

レンズカビは湿度、温度、栄養源が揃うことで発生し、進行すると修理が困難になります。種類によって対処法や難易度が異なり、早期発見・早期対応が重要です。予防の基本は湿度管理と定期的な使用です。大切なレンズを長く使い続けるために、日常的なメンテナンスと適切な保管環境を心がけましょう。

宇野真史

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