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ポートレートとは?意味・種類・撮り方までやさしく解説!

2025.05.05 宇野真史

「ポートレートって言葉はよく聞くけど、具体的にどんな写真のこと?」「スナップ写真とは何が違うの?」「自分でもおしゃれなポートレートって撮れるのかな?」

そんな疑問をお持ちではありませんか?ポートレートは、単なる人物写真というだけでなく、その人の魅力や個性を引き出す奥深い表現方法です。

この記事では、「ポートレートとは」何かという基本的な意味から、様々な種類、スマホやカメラでの撮り方のコツ、さらにプロに依頼する際のポイントまで、初心者の方にも分かりやすく解説します。この記事を読めば、ポートレートへの理解が深まり、自分だけの素敵な一枚を撮る(または撮ってもらう)ためのヒントが見つかるはずです。

ポートレートとは何か?

まずは、ポートレートという言葉の基本的な意味や、他の写真との違いについて見ていきましょう。

ポートレートの語源と基本的な意味

「ポートレート(Portrait)」は、もともと「肖像画」を意味する言葉です。写真におけるポートレートもその意味を引き継ぎ、主に人物を主題(メインの被写体)として撮影された写真全般を指します。単に人物が写っているだけでなく、その人の表情、個性、雰囲気などを捉え、表現することに重きが置かれるのが特徴です。記録のためだけでなく、芸術的な表現やコミュニケーションの手段としても用いられます。

ポートレートとスナップ写真の違い

ポートレートとよく比較されるのがスナップ写真です。スナップ写真は、日常の風景や出来事を、特に準備をせず瞬間的に切り取る写真のことを指します。一方、ポートレートは、撮影者と被写体の間でコミュニケーションを取りながら、意図を持って撮影されることが多いです。構図や光、背景などを考慮し、被写体の魅力を最大限に引き出すことを目指します。もちろん、スナップ風の自然なポートレートも存在します。

どんな場面で使われる?(例:プロフィール写真・記念写真など)

ポートレートは様々な場面で活用されています。例えば、SNSや名刺、ウェブサイトなどで使用する「プロフィール写真」はその代表例です。他にも、誕生日や七五三、成人式などの「記念写真」、就職活動で提出する「証明写真」、俳優やモデルが使う「宣材(せんざい)写真」、個人の趣味や作品としての「アート写真」など、その用途は多岐にわたります。目的に合わせて最適なポートレートが求められます。

ここまでポートレートの基本的な意味と用途について見てきました。次に、ポートレートにはどのような種類があるのか、それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

ポートレートの種類と特徴

一口にポートレートと言っても、撮影場所や光の使い方、目的によって様々な種類に分けられます。代表的なポートレートの種類とその特徴をご紹介します。

ナチュラルポートレート(自然光・屋外)

ナチュラルポートレートは、主に屋外や窓際など、自然光を利用して撮影されるポートレートです。人工的な照明を使わないため、柔らかく自然な雰囲気の写真になりやすいのが特徴です。公園や街中、カフェなど、日常的なロケーションで撮影されることが多く、被写体のリラックスした表情や、その場の空気感を捉えるのに適しています。親しみやすく、温かみのある印象を与えたい場合におすすめです。

スタジオポートレート(ライティング・背景)

スタジオポートレートは、写真スタジオ内で、ストロボなどの人工照明(ライティング)や背景紙、小道具などを使って撮影するポートレートです。天候に左右されず、光の当て方や背景を自由にコントロールできるため、撮影者の意図したイメージを正確に作り込むことができます。フォーマルな記念写真や、広告・雑誌用の写真、作り込んだ世界観を表現したい場合に多く用いられます。

ビジネスポートレート(LinkedIn・名刺用など)

ビジネスポートレートは、文字通りビジネスシーンで使われることを目的としたポートレートです。企業のウェブサイト、LinkedIn(リンクトイン)などのビジネスSNS、名刺、プレスリリースなどに使用されます。清潔感があり、信頼性やプロフェッショナルな印象を与えることが重要視されます。職種や企業のイメージに合わせて、服装や表情、背景などが慎重に選ばれます。個人のブランディングにおいても重要な役割を果たします。

アーティスティックポートレート(作品・個展向け)

アーティスティックポートレートは、記録や実用性よりも、撮影者の芸術的な視点や創造性を表現することに重きを置いたポートレートです。独創的な構図やライティング、演出などが用いられ、被写体をモデルとして扱いながらも、写真家自身のメッセージや世界観を強く反映します。写真コンテストへの応募や、個展での発表などを目的として制作されることが多い、アート作品としての側面が強いポートレートです。

様々な種類のポートレートがあることが分かりましたね。では、実際にポートレートを撮影するにはどうすれば良いのでしょうか。次に、撮影方法の基本を見ていきましょう。

ポートレートの撮影方法

特別な機材がなくても、ちょっとしたコツを知るだけでポートレート写真は格段に良くなります。スマホとカメラ、それぞれの撮影のポイントをご紹介します。

スマホでの撮り方のコツ

最近のスマートフォンには「ポートレートモード」が搭載されていることが多いです。このモードを使うと、背景をぼかして被写体を引き立てる効果が簡単に得られます。また、明るい場所を選び、被写体の顔にきれいに光が当たるように意識しましょう。画面をタップしてピントを合わせたい場所(特に瞳)を指定し、明るさを調整するのも有効です。背景をシンプルに整理することも、人物を際立たせるポイントです。

一眼レフ・ミラーレスカメラでの基本設定

一眼レフやミラーレスカメラを使う場合、「絞り優先モード(AまたはAv)」でF値(絞り値)を小さく設定するのがおすすめです。F値を小さくするほど背景がボケやすくなり、人物が際立つポートレートらしい写真になります。焦点距離が50mm~85mm程度の単焦点レンズは、背景をぼかしやすく歪みも少ないため、ポートレート撮影に適しています。ISO感度は画質を考慮しつつ、なるべく低めに設定しましょう。

ライティングや構図のポイント

ポートレートにおいて光(ライティング)は非常に重要です。顔全体に均一に光が当たる「順光」は健康的で明るい印象に、横から光が当たる「サイド光」は陰影が出て立体的な印象になります。被写体の後ろから光が当たる「逆光」は、輪郭が光ってドラマチックな雰囲気になりますが、顔が暗くならないよう露出補正が必要です。構図は、被写体を中央に置く「日の丸構図」のほか、画面を三分割して交点に被写体を配置する「三分割法」などが基本です。

自然な表情を引き出すコミュニケーション術

良いポートレートを撮るためには、被写体の自然な表情を引き出すことが欠かせません。カメラを構える前に、まずは被写体と雑談をしてリラックスしてもらいましょう。撮影中も「いいね!」「素敵だよ!」など、ポジティブな声かけを心がけると、被写体の緊張が和らぎ、良い表情が生まれやすくなります。具体的なポーズを指示するだけでなく、「〇〇な感じで」といったイメージを伝えるのも効果的です。

自分で撮影する際のポイントが分かりました。しかし、よりクオリティの高い写真を求めるなら、プロに依頼するのも選択肢の一つです。次にプロに依頼する場合のポイントを見ていきましょう。

プロに依頼する場合のポイント

記念写真やビジネス用途など、より高品質なポートレートが必要な場合は、プロのフォトグラファーに依頼することを検討しましょう。依頼する際の注意点や準備について解説します。

撮影スタジオの選び方

フォトグラファーや撮影スタジオを選ぶ際は、まずウェブサイトなどで過去の作例(ポートフォリオ)を確認しましょう。自分の撮ってほしいイメージに近い写真があるか、得意なスタイルは何かを見極めることが大切です。スタジオの雰囲気や立地、料金プラン、撮影データの受け取り方法なども事前にしっかり確認しましょう。口コミや評判を参考にするのも良い方法です。

料金相場と撮影時間の目安

ポートレート撮影の料金は、フォトグラファーの経験や知名度、撮影内容、拘束時間、納品されるデータ数やプリントの有無などによって大きく異なります。一般的な目安としては、1時間あたり数万円から十数万円程度が相場ですが、あくまで参考程度と考えましょう。撮影時間は、打ち合わせや準備を含めて1〜2時間程度のプランが多いですが、用途や目的に合わせて相談が必要です。事前に見積もりを取り、内容をよく確認しましょう。

衣装・メイクはどうする?準備のコツ

撮影当日の衣装やヘアメイクは、写真の仕上がりを大きく左右します。事前にフォトグラファーと撮影の目的やイメージについて打ち合わせをし、どのような服装が良いか相談しましょう。複数のパターンを用意しておくと、撮影の幅が広がります。ヘアメイクについては、プランに含まれている場合と、自分で手配またはセルフで行う場合があります。プロのヘアメイクを依頼すると、より洗練された仕上がりになります。

まとめ

今回は「ポートレートとは」何か、その基本的な意味から種類、撮り方のコツ、プロへの依頼方法まで幅広く解説しました。

  • ポートレートとは、人物を主題とした写真であり、その人の個性や魅力を表現することに重きが置かれます。
  • スナップ写真とは異なり、意図を持って撮影されることが多いです。
  • ナチュラル、スタジオ、ビジネス、アーティスティックなど、様々な種類があります。
  • スマホでもポートレートモードや光、構図を意識すれば綺麗に撮れます。
  • 一眼レフなどではF値やレンズ選び、コミュニケーションがポイントです。
  • プロに依頼する場合は、作例確認や事前準備が重要になります。

ポートレートは、自分自身や大切な人の「今」を美しく切り取り、記録に残す素晴らしい方法です。また、ビジネスにおいては自身の信頼性や専門性を伝えるための強力なツールにもなり得ます。この記事を参考に、ぜひ素敵なポートレート撮影に挑戦したり、プロに依頼したりしてみてください。

宇野真史

プロのカメラマンが撮影します

出張撮影、イベント撮影、ポートレートなど様々なシーンに対応いたします。東京都から関東近辺でカメラマン派遣サービスを行っています。フォトUNO(フォトグラファー宇野真史)にお任せください。